● これはちょっとしたかくれんぼ
(共通テーマ:禁断の恋・キス時に目を瞑るのはどっち?と意外に健全思考。の続き) written by
緑豆
十代に告白して、十代と関係を持って、十代しか見なくなって、十代と親しくなって、数カ月が経った。 今では自他共に認める恋人同士である…と思う。 最初は憐れみの目を向けてきていた友人達には、いつしか羨望の眼差しを向けられるようになっていた。 それだけ、普通に仲良くなっているという事だろう。 毎日睦み合い一日の大半を二人で過ごしているから、相手の全てが自分の物だと錯覚してしまう時があるくらいだ。 告白した当初と比べれば、随分進歩したと思う。 ヨハンは十代の事が愛しくて仕方がなかった。 誰にも割り込めないし、割り込ませない。 そもそも、ヨハンと十代を見て割り込もうと思う奴がいるとは思えない。 十代もそう思っているのか、十代は最近部活を始めた。 昨日はバスケで、今日はテニスだ。 十代の運動神経はなかなかのもので、色々とお呼びが掛かる。 ヨハンと付き合う前までは、よく部活に参加していた事をヨハンも知っていた。 十代の部活が終わるまで、ヨハンは図書室で待機だ。 部活姿を見ていたい所だが、欲情して集中出来ないからと断られているから、それは出来なかった。 ヨハンも何かすればいいと言われたのだが、体力を余らせておきたいヨハンは、読書をしながら待つ事にしている。
「そろそろかな。」
時計を見れば、ちょうどいい時間だった。 読んでいた本を棚に返すと、ヨハンはそそくさと校門へ向かう。 ああ。早く十代を抱きしめたい。 いっぱい口付けを交わして、いっぱい愛を囁きたい。 ヨハンは、早まる鼓動を抑えつつ校門で十代を待った。 だが、ヨハンの元へ来たのは、十代ではなかった。 名を呼ばれたものの、相手が誰だか分からない。
「えっと。きみ誰?」
「あの、私…」
顔を赤くしていかにも頑張っています、という姿から想像出来るのは、一つだけだった。 だが、ヨハンは首を振ってその考えを飛ばす。 ありえない。
「何か用?そうなら、もうすぐ十代が来るから、手短に頼むよ。」
随分寛容になったとはいえ、ヨハンが異性と話していると、十代は不機嫌になる。 そうすると、抱かせてもらえないのだ。それだけは断固阻止したい。 なかなか話し出そうとしない彼女に、ヨハンは焦れた。
「何も無いなら行ってくれないかな。」
「私…私、あなたの事が好きです!1番じゃなくてもいいんです。私と付き合って下さい!」
その言葉を聞いて、ヨハンの顔は思わず引き攣った。 発言の内容に関する衝撃半分、声のでかさに対する焦りが半分で、ヨハンの思考は止まってしまう。 十代が来る前に何とかしなければと思うが、ヨハンの頭は働こうとしない。
「ヨハン。何をしてるの?」
聞こえてきた愛しい声は、実に無機質だった。 反射的にそちらを向いて手を伸ばせば、当然と言わんばかりに十代が腕の中に飛び込んで来た。
「いい子にしてなかったみたいね。」
「ちゃんといい子にしてたさ。」
好きで告白されたわけじゃない。 だが、十代は当然納得しない。
「そう。」
十代の指がヨハンの唇をゆっくりとなぞっていく。 嫌な予感がしながらもドキドキしていれば、十代が唇を寄せて来た。 人前での接触を好まない十代にしては、珍しい。 唇が触れ合う前にこちらから唇を合わせ、尚且つ口内に侵入したが、十代は拒むどころか、積極的に舌を絡めてくる。 場所も弁えず、つい本気になりそうだ。迎えの車が来るまでこうしていたい。 しかし、十代が体を離してしまったため、それは叶わなかった。 ついでに視線もヨハンから外れてしまう。
「ヨハンは私のだから手を出さないで。」
その言葉を聞き、ヨハンのテンションは上がった。 ヨハン自身は、とんでもない告白された事をちょっと忘れかけていたが、十代は気にしていると言う事だ。この発言はかなり嬉しい。 告白してきた女の子は、どんな反応をしているのだろうか。 1番も2番も、その先までず〜っと、十代しかヨハンの心には存在しないのだと、分かってくれただろうか。ヨハンは十代のものだし、十代はヨハンのものだ。 十代の肌に手を滑らせれば、しっとりと吸い付いてくる。だが、十代の視線はヨハンから外れたまま、彼女に向いていた。
「十代。俺を見て。十代も俺しか見てくれないとやだよ。」
「知ってる。」
知ってると言いながらも、十代は視線を反らしたままだ。 ようやく視線が戻ってきたと思ったら、十代はいやらしい目付きをしながら囁いた。
「今夜はおしおき。」
その言葉で、うっかり勃ってしまったのは秘密だ。
帰宅したヨハンと十代は、一目散にベッドへ向かった。 帰りの車の中で、お互いを刺激しあっていたから、準備は万端だ。 ヨハンが十代の顔中に口付けを落としている間に、十代はヨハンの服を脱がせていく。 しかし、十代はヨハンの下着を脱がせることはしなかった。臨戦態勢の息子は存在を主張しながら布に包まれている。 十代は愛しそうにそれを撫でた。
「今日も立派。」
「十代が欲しいから。」
「知ってる。」
ゆるゆると擦られて、ヨハンは身体を震わせた。
「イったら許さない。」
十代はそう言うと、根元を痛いくらい握って、唇で食んでくる。 痛いのに気持ちいい。 いや、痛みも気持ちいい。 十代の唾液と勝手に出てくる汁が、ヨハンの息子を下着ごと濡らしていった。
「すごく…いい。」
「イきたい?」
「イきたい。もっと欲しい。」
ヨハンの言葉で、十代の目に情欲が宿る。 それに煽られたヨハンは、十代を押し倒して服を剥ごうとした。 だが、十代は無情にもヨハンを足蹴にしてそれを阻止してくる。
「ダ〜メ。」
「頼むよ。」
「ダメったらダメ。今夜はおしおきだもの。」
十代は楽しそうにヨハンの息子を踏み潰した。
「くっ。」
軽くイくところだった。 何とか踏み止まったが、実に危なかった。
「我慢してね。」
十代は楽しそうに笑って、足の裏で全体を摩ってくる。
「ん。大きくなってく。やらしい。ねぇヨハン。どうして欲しい?」
十代は両足を使ってヨハンをゆるゆると扱き上げていく。 十代の黒いソックスに、ヨハンの汁が徐々についていくのが、目に見えて分かった。 扱き上げる事を楽しんでいる十代はそのことに気づいているのかいないのか。いや気づいているだろう。 十代のソックスも、色が変わるほど濡れているのだ。
「…っ。はぁ…っ。」
「気持ちよさそ…。」
十代は目を細めると、足で踏み潰しだした。
「十代っ。それ…だめだっ。」
「ヨハン。これ好きだものね。いつもすぐにイっちゃう。」
イくなと言ったくせに、十代は容赦なく刺激をしてくる。 リズミカルに押しつぶされ、ヨハンは仕方なく自身を握った。こうでもしないと達してしまいそうだった。 そうすることは正解だったらしい。 十代は満足そうに微笑むと、刺激を手加減したものに変えてきた。
「ねぇ。楽しみましょう。」
「…お手柔らかに。」
ヨハンに楽しむ余裕は無い。 十代の足が動くたびにスカートがひらひらして、奥に潜む下着が見え隠れするのが気になって仕方がなかった。 下着の奥になる十代に触れたい。愛撫して蕩けさせて十代に愛撫されている物を埋め込みたい。 しばらくの間は刺激に堪えていたヨハンだが、次第に我慢が出来なくなってきた。 ヨハンは十代の足を掴むと、自ら擦りつけ始める。
「う…あ…ぁあっ。」
「ヨハンの…っ。あっつくて、おっきくなってく。」
十代の息が荒くなってきた。 荒い息をつく十代は何かに耐えるように下腹部あたりのスカートを握る。 それを見たヨハンは、十代の太腿に手をかけるとスカートの中に頭を突っ込んだ。
「ぁん…っ。」
目の前にある下着をずらし、ヨハンは十代の秘部を舐め上げる。 その間も、十代の足はヨハンのものを嬲り続けた。 だが、それに飽きたのか、足を下着の中に差し込んでくる。 足の指で器用にヨハンのものを摘み、痛いくらいの刺激をヨハンに与え始めた。 耐え切れなくなったヨハンは、十代への愛撫をやめ、達しない事だけに集中するしかなくなる。
「十代…」
「ダメ…だからね。まだ我慢できるでしょう?」
正直ギブアップしたい。 十代の足に導かれた自身は完全に勃ち上がり、下着の上部に先端を出してだらしなく汁を零している。 十代の要望で穿いているビキニパンツには、もう収まらなくなっていた。
「ふふ。ヨハンのったら、かくれんぼがヘタなのね。先っぽが見えちゃってるわよ。」
「言うなよ…。」
「かくれんぼもまともに出来ないなんて、本当にダメな子。」
嗜虐心たっぷりの声で囁きながら、足の指を開いてその間の布でヨハンのを刺激してくる。 布のざらつきと、布越しの体温がヨハンの欲情を更に煽った。 もっとして欲しい…そう思う自分は変態なのだろうか。 そうは思うが、その欲求はなかなか収まらない。
「ねぇヨハン。」
「な…んだ?」
「このままイかされるのと、私の中でイくのどっちがいい?」
「…うぁ…。っ!!!!」
考えただけでヨハンは達してしまった。 靴下に飛び散る白濁を見ながら、十代は目を丸くしている。 それもそうだろう。ヨハンだって驚いた。こんなに早くイくのは初めてだ。 荒い息を収めないまま、ヨハンは十代の足に口を寄せた。 できれば機嫌を直して欲しい。そして、達したばかりだというのに既に臨戦態勢の息子を十代の中に入れさせて欲しい。 十代の熱に息子が包まれる事を想像しながら口付けを繰り返していると、十代の足がヨハンの下着を脱がせてくる。
「私も満たしてくれなきゃ…やだよ。」
「了解。俺のお姫様。」
隠れ続けていた十代の秘部をさらすと、ヨハンは十代と一つになるべく事を進めた。
END
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